雨の日

今朝、目が覚めて耳に入ってきたのは、濡れた路面を走る車のざーという音だった。カーテンを開けるとやはりバス通りのアスファルト団地の歩道も黒く光っていた。しばらく気温の高い晴れた日が続いたから、今朝の雨は少しばかり、気分が良かった。
晴れた朝なら、何かしないともったいない気がして落ち着かない。
静かで穏やかな時間が欲しい時は雨に限る。ダラダラ読んでいた松本清張砂の器、雨が上がって空が明るくなる前に読んでしまおうと思う。

特に思うことはないのだけど。

11月の最終の日曜日、穏やかな午後の日差しが窓から差し込んで部屋を明るく、暖めてくれる。

毎日が幸せだと思う。私の性格は親しい間柄でも心のどこかがいつも緊張するので、たどり着いた生活スタイルはおのずと一人暮らしとなった。思い起こせば、学生結婚して別れ、さらに2度の離婚をした。3度の結婚相手はそれぞれ性格も異なっていたから、結局のところ、全て私の不徳の致すところである。なんとか定年まで転職はあったものの、サラリーマンを続けられたのは、独立して自営が出来るほどの才覚も度胸も無かったからで、悔しいことがあっても、辛いことがあっても、仕事として割り切ってこれたからだと思う。女房の待つ家に帰ると、おかしな話だが、くつろげなかった。いつも必要のない緊張をしていたように思う。結婚生活で最後までうまくゆく夫婦というのは、多少の我慢もするんだろうけど、そんな我慢も気にならないくらいの相性の良さ、想像力や思いやりとかがお互いにあるんだろうなと思う。

一人暮らしを始めてもう15年は経つけれど、つくづく誰にも気を遣わない今の生活が自分に一番、合っていると感じる。突然、胸が痛みだすとか、呼吸が出来なくなるとか、一人で苦しんで亡くなってしまうかもしれないが、この人生、良かったと諦めもつくだろう。部屋の遺品とか掃除費用とか、火葬費用とか諸々の後始末費用に何がしかのお金を置いておいたり、そうした場合の業者とコンタクトもつけておいた方がいいのかもしれない。 窓の向こうの夕焼けを見ながら、そんなことを思ってみたりした。

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行ってきました。

昨日まで、秋晴れの穏やかな天気が続いていたけれど、今日は朝から小雨が降っている。今日は特別な日なのに、やはり、日頃の行いが良くなかったのか、紅葉を楽しみにしていた立山黒部アルペンルートも楽しみ半減というところか。

朝6時に目覚めるまで、車で行こうと決めていたけれど、薄暗い外の景色を見ると
車で行くのが面倒になった。
280キロドライブを楽しむ気分になれない。
列車で行くと、行った先で動きがとれないので、倦厭してたがアルペンルートそのものが現地の乗り物を利用するので車を使うこともないようだ。アプリで調べてみると、乗り換え3回程度でゆっくりしながら夕方5時にはホテルに入れそうだ。

久しぶりに名古屋に出た。
名古屋駅がずいぶん、新しく都会的になって驚いた。きれいなのはいいことだ。
雨に濡れることなく、駅中の本局だと思うけど、郵便局のATMで現金を引出したり、安いわりに見栄えのいい弁当を買ったりして、時間をつぶした。

名古屋から長野行きワイドビューしなの13号13時発に乗った。
自由席はガラガラだった。
松本で大糸線というローカル線に乗り換えて、信濃大町のホテルに向かう。
さすがに松本まで来ると肌寒さがましてくるのか、ダウンジャケットを着た俺も目立つこともなくなった。
明日は長野側からアルペンルートに入る扇沢駅までバスで向かう

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心を軽くする。

「何々をしなくちゃならない」

という様な生活をやめるとストレスからかなり解放されて、心が晴れやかでのんびり、穏やかに過ごせると思った。

もうこの歳なのだから、そうした生き方を許してもいいんじゃないかと思った。

「何々をしなくちゃならない」

から、「これ、やっとこ」ぐらいに考えることにしたい。

規則正しい生活を心掛けなくても、だらしない生活を続けても、朝は早くから目が覚めてしまう。朝早く起きると一日が長く得した気分になる。先が短いから、せめて一日を長くしてやろうと神様の仏心なんだろうか。まるまる一日、自分の好きな様に使えるというのは、そう思うだけで、心がほんのり暖かくなる。

無責任になれる自分ひとりの完結した世界。

いと楽し。

居心地の良い場所探し

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本当に行ってみたいところは分からない。

ただ、飛行機に乗って海外へ出掛けたりとか、

考えると楽しい。

 

居心地の良かったところには何度でも行けばいい。

だけど。まだ、見つからない。

一度行ったところはパスして、行ったことのない国に行く。

 

自分が本当に心地良いと思う場所。

探す旅。

朝、思った。

目覚める時間というのは、なぜか脳みそがリラ

ックスしているのか、分からないけど、冴えて

るようで、また一つ、自分というものが、分か

ったというか、見えたというか、そんな感じだ

った。

 

結論を言ってしまえば、俺って男は過去を振り

返ると、男としての覚悟や責任や度胸のない奴

だったし、夢など持ったことが無かった。そん

な人生、つまらない人生だったと思う。

 

しかし、それがいいとか、悪いとか決めつけな

いで、ありのままの自分を受け止めようと思っ

た。

 

こんな自分だけど、近づいてきた人生の終わり

に、今までの人生で初めての多幸感を味わって

いるのだから、終わりよければ、すべて良しと

しよう。

 

この先、まだ、なにがあるか、分からないが、

選択する道によって人生は変わるだろう。

無難な道を選んだら、見える視界は面白みに欠

けるかもしれないし、そうではないかもしれな

い。思い切ってやってみたいほうを選んだら、

新しい世界が広がるかもしれないし、あるいは

後悔するはめになるかもしれない。リタイヤす

る前は生活を支えることや将来に備える為に自

分の気持ちよりも仕事優先だったけど、今はそ

の必要はない。おもしろいと思うほうへ進めば

いいと思うし、それが許されると思う。

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 ずっと我慢して来たんだから。