朝、思った。
目覚める時間というのは、なぜか脳みそがリラ
ックスしているのか、分からないけど、冴えて
るようで、また一つ、自分というものが、分か
ったというか、見えたというか、そんな感じだ
った。
結論を言ってしまえば、俺って男は過去を振り
返ると、男としての覚悟や責任や度胸のない奴
だったし、夢など持ったことが無かった。そん
な人生、つまらない人生だったと思う。
しかし、それがいいとか、悪いとか決めつけな
いで、ありのままの自分を受け止めようと思っ
た。
こんな自分だけど、近づいてきた人生の終わり
に、今までの人生で初めての多幸感を味わって
いるのだから、終わりよければ、すべて良しと
しよう。
この先、まだ、なにがあるか、分からないが、
選択する道によって人生は変わるだろう。
無難な道を選んだら、見える視界は面白みに欠
けるかもしれないし、そうではないかもしれな
い。思い切ってやってみたいほうを選んだら、
新しい世界が広がるかもしれないし、あるいは
後悔するはめになるかもしれない。リタイヤす
る前は生活を支えることや将来に備える為に自
分の気持ちよりも仕事優先だったけど、今はそ
の必要はない。おもしろいと思うほうへ進めば
いいと思うし、それが許されると思う。
ずっと我慢して来たんだから。